矢を放つたびに、意識は少しだけ澄んでいく。
その澄みゆく感覚だけが、この物語の終わりに置ける唯一の“結論”だ。
矢がどこへ飛んだのかを追う必要はない。
矢が示す答えを言語化する必要もない。
大切なのは、放つ行為そのものによって、自分の中心が静かに整えられていくことだ。
いてざの物語とは、
「問いを持ち、空へ向かい、また自分へ還っていく」という、魂の小さな呼吸の記録なのだ。
そして今、これを読んでいるあなたの内側にも、
また新しい矢が一本、静かに生まれている。
次回もお楽しみに!