コラム


コラム:011:矢が空へ向かうとき、人はそ


2025年11月28日
矢が空へ向かうとき、人はそこに上昇のイメージを重ねる。しかし本質は逆だ。
空に向かう意識ほど、地に深く触れようとする。
たとえば、答えを探すとき。
上へ上へと意識が伸びていく気がするが、探しているのは“自分の足がどこに触れているか”という基点だ。
矢が水平に伸びるのではなく、斜め上へと放たれるのはそのためだ。
完全な上昇でも、完全な前進でもない。
地と空の中間にある“自分の真ん中”を確認する動作。
時代に関係なく、人が「何かを目指す」ときに生まれる焦りや不安は、その“真ん中”から外れてしまったときに生まれる。
いてざが象徴する矢は、真ん中に戻るための軌跡なのだ。
そしてそれは、読んでいるあなたが、意識のどこかで何度も繰り返してきた動作でもある。

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